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【週刊・読書北海道メール版】 復刊第75号(通巻206号) 2000/07/04発行
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=====【今週の目次】=========================================================
〔Colum:本と批評〕
1)月刊漫画時評13(阿部 幸弘)
富沢ひとし『ミルククローゼット』(1巻目、講談社、505円)ほか
〔News:本の情報〕
2)新聞書評インデックス−2000年7月2日掲載分
3)今週のベストセラー−旭川市編
〔Colum:北海道の本と文化〕
4)北海道Web時評11(上林 俊樹) ディジタル・クリエーターは育っているか。
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〔Colum:本と批評〕
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●月刊漫画時評13(阿部 幸弘) 作品の幼児性が象徴するもの
富沢ひとし『ミルククローゼット』(1巻目、講談社、505円)ほか
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◆謎は謎のまま物語の扉は開く◆
富沢ひとしの世界は、ある意味非常に幼児的だ。登場人物の顔の造作もかなりきつ
くデフォルメされており、幼児っぽい。そして、新作『ミルククローゼット』(1巻
目、講談社、505円)の冒頭も、次のような詩で始まる。
「にゃーにゃー こねこ
にゃーにゃー こども
泣いてもご飯はありません
皆のおうちにおいしいごはん
どっちを先に食べようか
どっちも残さず食べなくちゃ」
童謡を連想させる平易な言葉のリズムの中に、残酷なイメージがちらりと覗く。残
さず食べられてしまうのは、ひょっとして子猫と子供なのだろうか? そうだとして、
誰が子供を食べるのか? そして、なぜ? もちろん、この短い詩編から正確な意味
を捉えることは困難だ。謎は謎のまま物語の扉は開く。
1巻目までで読みとれるあらすじはこうだ。近未来、姿を消してしまう子供たち(
神隠し?!)の病が流行している。子供たちはデジタル情報に分解されて、どこかに
転送されてしまうらしい(そういう説明はないが、画面の描写はそのようなイメージ
を喚起する)。時には衆目の中、子供らはバラバラの情報断片に崩壊し、忽然と消え
去ってしまうのだ。病の原因は不明だ。が、どうやら、「平行宇宙」というものが実
在し、そこへ子供らは迷い込むのだということが分かってくる。迷い込んだ先の異次
元宇宙には、得体の知れない生物が棲む、不気味な風景が広がっている。
この世から姿を消す子供たちがどんどん増加する中で、平行宇宙から、ごく少数の
少年少女が生還してくる。ただし、生きて戻った彼らには皆、異世界の生物が寄生し
ていた。脊椎の先に、あたかも尻尾のように付着したその生物は、知性と意思を持っ
ており、子供らに変身能力など、平行宇宙の怪物と闘うための力を与える。5人の子
供たちで結成された部隊は、MILK隊と呼ばれる(=Macrocosmos Invincible Legion
of Kids 、直訳すると、”子供の大宇宙無敵軍”となるか? かなり強引な和製英語
と推測されるが…)。彼らは、平行宇宙に迷い込んだ子供を、力を合わせて助け出そ
うとする戦隊なのだ。
このような物語設定自体が、そもそもとても幼児的かも知れない。5人で闘うとい
うスタイルはまるでTVの戦隊物を思わせるし、変身、パラレル・ワールド、怪物、
etc −いずれもルーツは、SF、マンガ、アニメ、TVなどなど、それこそサブカル
チャーの成れの果て的賑やかさと陳腐さ−とりあえずそう指摘してもいいだろう。
だが、それでも、富沢の作品には不思議な魅力がある。それはなぜだろうか? 主
観的ではあるが、私なりの一つの答えを提出したい。それは、“作品が、幼児性とい
うものをまるごと生のまま体現し得ているから”だ。
◆異物としてのエイリアン◆
ここで言う幼児性は、大人の側から見た、幼児の可愛らしさとか幼さのことではな
い。そうではなく、幼児の側から見た世界の性質、いやもう少し正確に言うなら、幼
い時間のただ中にある存在が、世界との関係の中で持たざるを得ない、ある種の緊迫
した状況、そんなものが作品全体から立ち上がってくるということだ。例えば、子供
自身の視点に立つならば、幼い時間というものは、毎日の全てが否応なくビビッドで
あるしかないような、そんな時間であろう。しかもそれは、決して嬉しいこと楽しい
ことだけではない。悲しみや怒り、いや、さらには恐怖や不安など、世界への様々な
違和感が、どこまでも自らの瞬間瞬間を満たしていたはずだ。富沢の作品のあちこち
に、そのような生々しい不安や恐怖が、異物のようにゴロリ、ゴロリと転がっている。
そう。彼の作品は、異物としてのエイリアンが実に多種多様な姿で、次から次へし
かもたくさん登場するのが特徴だ。(実際、『エイリアン9(ナイン)』という連載
もあって、これも面白い。秋田書店から各 514円、現在3巻)その造形には作者自身
かなり力を入れていると思うし、実際、独特の優れた感覚を持っていると筆者も思う。
彼の描くエイリアン達は、時々ハッと息をのむようなグロテスクさを持っているが、
ただ醜いというのではない。どこか少し、人間らしかったり可愛かったりして、排除
しきるには何とも歯切れも後味も悪い、そんな中途半端な不気味さが漂っているのだ。
私の世代以降の日本人は、今や基本的に怪物グルメになっている。子供の頃から、
あらゆるメディアで怪獣やエイリアンを体験してきており、ゴジラやタコ型火星人な
ど、むしろ可愛いものとして取り込み済みだ。そのような、フィクションにある程度
慣れてしまった感性に、それなりに訴えかけてくる富沢のグロテスクの様式には、い
ったいどんな意味があるのだろうか。
例えばゴジラとは、ある時代には原爆の恐怖であり、後には巨大化複雑化する都市
のカタストロフのイメージを象徴する怪獣であったろう。その意味でゴジラは、間違
いなく我々自身の心の一部だった。(だからこそ、いくらかの時間を経て、英雄ある
いは友人として同化された。)このように、いつの時代も怪物やエイリアンは、飲み
込んだり同化したりしきれない、我々自身の一部を表すものだと一般的に言えるだろ
う。
すると、富沢の描くエイリアンはどんな特徴を持っているか。彼らは、ゴジラのよ
うに巨大ではなく、決して自衛隊や科学特捜隊が国家規模で立ち向かう相手ではない。
むしろ彼らは、時に日常に侵入したり、あるいは薄皮一枚隔てたすぐとなりの異質な
日常として存在する。非力な子供たちは、味方のエイリアンとなんとか同化すること
で、彼らの力を借りながら、やっとのことで辛くも勝利を掴む(時には負けて死ぬこ
ともある)。そういう相手なのだ。だが、彼らエイリアンが時に可愛げに、時に人間
くさく見える(だからこそ不気味さがいや増すのだが)のはどういうことか。
ここで一つ、誰でも思いつく、とても単純な解釈が浮かんでくるだろう。
要するに、富沢の描く平行宇宙−エイリアンの住む不気味な異世界とは、現実の人
間社会のことなのだ。いかなる生物学的法則の下で生きているのか、皆目見当のつか
ないエイリアンたちとは、すなわち、幼い子供たちには見えない不思議なルールの下
で立ち回っている“社会人”と呼ばれるエイリアンのことである。実際、そうではな
いか。立身出世という価値も、いい学校いい会社いい人生という公式もすでに崩壊し
て久しいのに、慣性の法則なのか何なのか知らないが、男社会(その中の女も含む)
の構成メンバーは未だに会社人間(と、それを支える内助の役割)を規則正しく演じ
ている。何か背後に不思議なルールでも隠れているのでないかと思えるほど、不可解
ではないか?
◆幼い視点がもつ可能性◆
メタファーというものは、本来いかようにも解釈できるものだから、これが正解だ
というつもりはない(実際、正解など有り得ない)。けれども、私にとっては、この
解釈は富沢の作品をより興味深く、面白いものにする効果があった。『ミルククロー
ゼット』の主人公たちにとって、この世は自分が望んでいるわけでもないのに、一方
的に放り込まれた平行宇宙なのだ。そこには社会的人間というエイリアンが跋扈して
いる。この世界で生き残るためには、自分の体に味方となるエイリアンを組み込まね
ばならない。これは、少なくとも、自分の中の何かが一度死ぬことであり、変質する
ことである。その小さな死には、すでに社会的エイリアンになってしまった者が忘れ
た、幼い痛みがあるはずだ。
さて、同様の解釈で、『エイリアン9』の方もこれまた意味深長なものになる。こ
ちらの物語は、なぜか世界中の学校だけが定期的にエイリアンに襲われる世界が舞台
となっている。学級会で選ばれた「エイリアン対策係」の少年少女が、まるで日常の
掃除当番のように、学校に侵入するエイリアンと闘うという話だ。しかし、エイリア
ンは徐々に手強くなっていき、ある少女は肉体を奪われたり、自分自身をエイリアン
に作り替えられたりしてしまう。奇妙に淡々としてはいるが、実はそれなりに決死の
闘いなのだ。幼い者の全力の闘いを、しかし、理解しない社会的エイリアンは世界中
を覆っており、子供たちに最終的な勝ち目があるとは多分言えそうにない。
さて、稿を終えよう。私は前半で、“サブカルの成れの果て”などと書いたが、決
して作品を貶めるために使ったことばではない。ある意味で、おたく的感性の集大成
のような側面もある富沢の作品が、このように、ちょっと斜の角度から見てみると、
子供−社会−学校−家庭という軸を、その深いテーマに持っているというのが、とて
も興味深いことではないだろうか。作者は決して社会批評を描いているわけではない
だろう。自らの感性に基づいて、直観で作品を生み出しているのだろうし、また、創
作とはそういうものだ。しかし、その創作行為が自然に行き着いた場所が、まさに今
の社会の激変している部分だというのが面白い。そのような場所には、我々自身の不
安や混乱が集中して渦を巻いている。富沢の作品は、その混乱を実に巧妙かつ象徴的
に表現しているように思える。そして、その方法論が、大人の目からではなく、あく
まで子供の視点、いや、自らの幼い視点にこだわり、そこから出発しているところに
彼の作品の可能性がある。
☆筆者の阿部幸弘(あべ ゆきひろ)氏はマンガ評論家、精神科医。現在、『鳩よ!』
にコラムを連載しているほか『ガロ』『ユリイカ』『週刊読書人』『北海道新聞』な
ど多くの雑誌、新聞にマンガ評論を執筆している。
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〔News:本の情報〕
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▼新聞書評インデックス (2000年7月2日掲載分)
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○北海道新聞○
林真理子著『花探し』(新潮社)−評者・中沢けい
小澤祥司著『メダカが消える日』(岩波書店)−評者・小野有五
丸山勝著『陳水扁の時代』(藤原書店)−評者・垂水千恵
川村湊著『風を読む 水に書く』(講談社)−評者・大杉重男
鎌田慧著『津軽・斜陽の家』(祥伝社)−評者・細谷博
○朝日新聞○
米谷ふみ子著『けったいなアメリカ人』(集英社)−評者・清水良典
府川源一郎著『「ごんぎつね」をめぐる謎』(教育出版)−評者・斎藤美奈子
与那原恵著『もろびとこぞりて』(柏書房)−評者・山崎浩一
百瀬正香著『羊の博物誌』(日本ヴォーグ社)−評者・久世光彦
アラン・ソーカルほか著『「知」の欺瞞』(岩波書店)−評者・長谷川眞理子
メリニチェンコ著『レーニンの生活と人間像』(新読書社)−評者・中川謙
○日本経済新聞○
比嘉康雄著『日本人の魂の原郷 沖縄久高島』(集英社新書)−評者・谷川健一
ジョン・バース著『レターズ』1・2(国書刊行会)−評者・若島正
ジャック・ラーキン著『アメリカがまだ貧しかったころ』(青土社)−評者・猿谷要
ジョン・ネイスン著『ソニー ドリーム・キッズの伝説』(文藝春秋)−評者・関口
和一
袖井林二郎編訳『吉田茂=マッカーサー往復書簡』(法政大学出版局)−評者・五百
旗頭真
○毎日新聞○
多田富雄ほか著『人間の行方』(文春ネスコ)−評者・渡辺保
柏木隆雄著『謎とき「人間喜劇」』(ちくま学芸文庫)−評者・清水徹
青野由利著『遺伝子問題とはなにか』(新曜社)−評者・村上陽一郎
マイク・ダッシュ著『チューリップ・バブル』(文春文庫)−評者・富山太佳夫
岡崎久彦ほか著『日本の失敗と成功』(扶桑社)−評者・京極純一
佐野眞一著『凡宰伝』(文藝春秋)−評者・五百旗頭真
○読売新聞○
海老坂武著『新・シングルライフ』(集英社新書)−評者・広岡守穂
斎藤環著『戦闘美少女の精神分析』(太田出版)−評者・東浩紀
吉田俊純著『水戸光圀の時代』(校倉書房)−評者・山本博文
シェイマス・ヒーニー著『プリオキュペイションズ』(国文社)−評者・川村二郎
田中小実昌著『天国までぶらり酒』(実業之日本社)−評者・高橋源一郎
永井良和著『尾行者たちの街角』(世織書房)−評者・井田真木子
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▼今週のベストセラー ◇旭川冨貴堂本店(2000年6月25日〜7月1日)調べ◇
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1 大平光代著『だから、あなたも生きぬいて』(講談社)1400円
2 豊田實大著『あさひかわの川』(旭川振興公社)1905円
3 大橋巨泉著『巨泉−人生の選択』(講談社)1500円
4 乙武洋匡著『乙武レポート』(講談社)1500円
5 柳美里著『命』(小学館)1238円
6 染谷和己著『上司が「鬼」とならねば部下は動かず』(プレジデント社)1400円
7 爆笑問題著『爆笑問題の死のサイズ』(扶桑社)1429円
8 村上龍、藤木りえ著『世のため、人のため、そしてもちろん自分のため』(日本
放送出版協会)1400円
9 『Girly・boogie』(ソニー・マガジンズ)1600円
10 『Girly・folk』(ソニー・マガジンズ)1600円
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〔Colum:北海道の本と文化〕
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★北海道Web時評11(上林 俊樹) ディジタル・クリエーターは育っているか。
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◆パソコンの進化が可能にしたもの◆
映画「マトリックス」のアイデアは古いものだが、それを実写とCGの合成で具体
的な映像としてしまったのが、凄い。ありえない世界を、こんなに自然な映像で表現
することが可能だとは、十年前にはだれしも想像しなかった。これだけの映像を作る
には、巨大な費用を必要としただろう。何十人ものスタッフが、最高の技術を駆使し
て作ったものに違いない。ハリウッド映画だから、出来たことかもしれない。しかし、
ここ数年のパソコンの進化は、個人の力でもヴァーチャルな世界をかなり高い水準で
表現することを可能にしたようだ。
「Media Hunting'99 in Hokkaido」というイベントが、去年、開催された。これは、
「今ますます普及しつつある、マルチメディアとそのコンテンツクリエイターの発展、
育成、技術向上を目的として」開催されるもので、企業、団体、個人を問わず、広く
一般から部門別にあらゆるコンテンツ、ソフトウェアなどを公募し、表彰するものだ
という。98に続き2回目の開催。主催は「Media Hunting 実行委員会」。北海道マル
チメディア協会、北海道新聞社、(株)アド・ホック、(株)総北海、日本テレワー
ク(株)が正会員となっている。審査員はピーター・モリニュー(ゲームデザイナー)、
マイケル・アリアス(CGアーティスト)、立花ハジメ(アーティスト)、末松亜斗
夢(グラフィックデザイナー)、塚本晋也(映画監督)、伊波正文(作家/写真家)、
飯野賢治(ゲームクリエーター)、山本強(工学博士)。公開審査会は1999年11月29
日に行なわれ、メディアハンターグランプリには沖縄の又吉浩作「monster game」が
選ばれた。賞金50万円のほか海外視察旅行もプレゼントされる。
又吉の作品は、クレイアニメーションという粘土素材の人形を主人公としたもので、
「現実と仮装現実の境界のあいまいさがもたらす少年犯罪の増加という深刻な社会問
題をコミカルなタッチで表現した」ことが、評価された。Media Hunting のホームペ
ージ(*1)で、その一部分を観ることができた。そのほか、準メディアハンターの「人
生横丁−Now is the great moment of man」(グループ Shape Studio 岩手県)、「シ
ネマロケーションリポート」(後藤幸徳、北海道)、「BALLS」(グループDIGIT、イ
ギリス)、SSTV賞の「CRAB」(森谷朋裕、北海道)、「摩訶不思議」(坂本サク、東
京都)の一部をウェブ上でクイックタイムで観ることができたが、七月四日からは、
「Media Hunting2000 in Hokkaido」の告知が始まっている。
◆明らかに第二世代が生まれつつある◆
ディジタル・ムービーは、相変わらずアイデアそのものには新鮮みを感じない。だ
が、その表現方法は個性が際立って来た。あきらかに第二世代が生まれつつあるとい
っていい。個の心象風景を表現するための手段として、ディジタルメディアは大きな
可能性を秘めている。
CGのホームページは数多い。ほとんどが、デザイナーやデザイン会社の営業をか
ねたものだ。なかでは、「SITE of SIDE」という鹿部町の(有)サイドのホームページ
(*2)が、作りの良さで目を引く。映像と音が小気味良く反応して、気持ちがいい。自
社製品の紹介のほか、鹿部町の自然の紹介や、鳥、動物、植物、現象、贈物などのセ
クションで構成される「Nature Gallery」などのコンテンツもある。このホームペー
ジは、CATVホームページコンテスト '99で、「操作性に優れたクローズアップ効
果を有効に使ったインデックスページの使い方」と「時代のニーズである環境重視の
潮流とマッチした」ことが評価されて、優秀賞を受賞した。
道内で活躍しているディジタル・デザイナーが、どれくらいいるのか知らないが、
「Sapporo Digital Designers Network 」という組織が、旗揚げしたという。中心と
なっているのは、「NINE MILES」(*3)と「NEO 3D」という会社。「お互いの売り上げ
を増やすための活動」をするという。
作り手が大企業であるか零細企業であるか、個人であるか、ディジタルな表現にと
ってはそう問題ではない。パソコンの高性能化は、個人の能力を相対的に高める方向
に動いている。微妙な陰影に満ちた心の世界を表現できるまでに、ディジタルは進化
しつつある。これはいずれ未知の表現領域を拓いていくことだろう。
1)「Media Hunting」
http://www.aurora-net.or.jp/event/hunt/
2)「SITE of SIDE」
http://www.side.nu/
3)「NINE MILES」
http://www.ninemiles.net/
☆筆者の上林俊樹(かんばやし・としき)氏は編集者。著書に『吉本隆明 昏い夢と
少女』『砕かれた鏡あるいはJ=P・サルトル』などがある。
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